広島県の災害一覧|広島土砂災害・西日本豪雨【市町村別危険度チェック】

都道府県別|災害傾向と防災対策

2014年8月20日未明、広島市安佐南区・安佐北区。記録的な豪雨により、同時多発的に土石流が発生しました。住宅地の裏山が崩れ、就寝中の住民を襲いました。74名が犠牲になりました。「まさか自分の家の裏山が崩れるとは」。多くの住民が、そう語りました。

広島市は、市街地の背後に急峻な山が迫る地形です。花崗岩が風化してできた「まさ土」と呼ばれる土壌が広範囲に分布しており、この土壌は水を含むと非常に崩れやすい性質を持っています。2014年の土砂災害は、この地質的な脆弱性を、全国に知らしめる結果となりました。

そして、2018年7月、西日本豪雨。再び記録的な豪雨が広島県を襲いました。県内各地で土砂崩れと河川氾濫が同時多発し、坂町、呉市、三原市、府中町など広範囲で甚大な被害が発生しました。広島県だけで100名以上が犠牲になり、全国の犠牲者数の中でも突出した数字となりました。「またか」。4年前の記憶が生々しく残る中、県民は再び土砂災害の恐怖に直面しました。

広島県は、「まさ土」による土砂災害リスクが全国でも特に高い地域です。土砂災害警戒区域の指定数は、全国でもトップクラスを誇ります(望んでいる記録ではありませんが)。急な斜面が住宅地のすぐ背後に迫っている場所が、県内各地に存在します。

そして、南海トラフ巨大地震のリスク。広島県では、最大震度6強の揺れが想定されています。広島市、福山市、呉市など瀬戸内海沿岸部では、最大2-3mの津波が想定されています。

さらに、瀬戸内海の複雑な海岸線による高潮のリスク。2018年の西日本豪雨では、呉市の一部地域で高潮による被害も発生しました。

本記事では、広島県で過去25年に起きた災害と、あなたの住む市町村の具体的なリスクを解説します。まず、あなたの地域の危険度を見つめ直すところから始めてください。


※地図上のアイコンの大小は、被害の大きさを想定したものではありません。
※アイコンのない市町村・地域でも災害発生の可能性はあります。


あなたの市町村の災害リスク診断【23市町完全チェック】

広島県の災害リスクは、地形によって大きく異なります。まさ土地質による土砂災害、河川流域の洪水、沿岸部の津波・高潮、そして県全域を揺らす地震。あなたの住む市町村がどのリスクに晒されているのか、以下の表でしっかりと確認してください。

🔴 超高リスク地域(複合災害が特に重複)

市町村地震津波豪雨土砂最大の脅威
広島市🟠 震度6強想定🟠 津波2m到達🔴 太田川🔴 超警戒(2014年被災)まさ土土砂災害+地震+河川氾濫
坂町🟠 震度6強想定🟠 津波到達🟠 天地川🔴 超警戒(2018年被災)土砂災害(2018年被災)+高潮
呉市🟠 震度6強想定🟠 津波到達🟡 注意🔴 超警戒(2018年被災)土砂災害(2018年被災)+高潮+津波
三原市🟠 震度6弱想定🟠 津波到達🟠 沼田川🔴 超警戒(2018年被災)土砂災害(2018年被災)+河川氾濫

🟠 高リスク地域

市町村地震津波豪雨土砂最大の脅威
福山市🟠 震度6弱想定🟠 津波到達🟠 芦田川🟠 警戒地震+津波+河川氾濫+土砂
尾道市🟠 震度6弱想定🟠 津波到達🟡 注意🟠 警戒地震+津波+土砂
府中市🟠 震度6弱想定🟠 芦田川🟠 警戒地震+河川氾濫+土砂
三次市🟠 震度6弱想定🟠 江の川🟠 警戒地震+河川氾濫+土砂
庄原市🟠 震度6弱想定🟠 江の川🔴 超警戒地震+河川氾濫+土砂+孤立警戒
大竹市🟠 震度6強想定🟠 津波到達🟡 注意🟠 警戒地震+津波+土砂
東広島市🟠 震度6強想定🟠 黒瀬川🟠 警戒地震+河川氾濫+土砂
廿日市市🟠 震度6強想定🟠 津波到達🟠 警戒🔴 超警戒地震+津波+土砂+孤立警戒
安芸高田市🟠 震度6弱想定🟠 江の川🟠 警戒地震+河川氾濫+土砂
江田島市🟠 震度6強想定🟠 津波到達🟡 注意🟠 警戒地震+津波+土砂
府中町🟠 震度6強想定🟠 榎川(2018年被災)🟠 警戒地震+河川氾濫(2018年被災)+土砂
海田町🟠 震度6強想定🟠 津波到達🟠 瀬野川🟠 警戒地震+津波+河川氾濫+土砂
熊野町🟠 震度6強想定🟡 注意🔴 超警戒地震+土砂+孤立警戒
安芸太田町🟠 震度6弱想定🟠 太田川🔴 超警戒地震+河川氾濫+土砂+孤立警戒
北広島町🟠 震度6弱想定🟡 注意🔴 超警戒地震+土砂+孤立警戒
大崎上島町🟠 震度6強想定🟠 津波到達🟡 注意🟠 警戒地震+津波+土砂+孤立警戒
世羅町🟠 震度6弱想定🟡 注意🟠 警戒地震+土砂
神石高原町🟠 震度6弱想定🟡 注意🔴 超警戒地震+土砂+孤立警戒

【凡例】 🔴:極めて高い|🟠:高い|🟡:注意が必要

【重要】 広島県全域でまさ土による土砂災害のリスクがあります(2014年・2018年の教訓)。沿岸部では津波・高潮、河川流域では河川氾濫。全市町村での備えを怠らないでください。


⛰️ 土砂災害リスク:まさ土という宿命

2014年8月20日未明、広島市安佐南区・安佐北区。記録的な豪雨により、同時多発的に土石流が発生しました。住宅地の裏山が崩れ、就寝中の住民を襲いました。74名が犠牲になりました。

広島県には、「まさ土」と呼ばれる特殊な土壌が広く分布しています。花崗岩が長い年月をかけて風化してできたこの土壌は、水を含むと粘着力を失い、非常に崩れやすくなる性質を持っています。市街地のすぐ背後に急峻な山が迫る広島市の地形と、このまさ土の性質が重なり、2014年の悲劇を生みました。

2018年7月、西日本豪雨。再び記録的な豪雨が広島県を襲いました。坂町、呉市、三原市など県内各地で土砂崩れが同時多発し、100名以上が犠牲になりました。わずか4年で、同じような悲劇が繰り返されたのです。

広島市、坂町、呉市、三原市、廿日市市、安芸太田町、北広島町、熊野町、庄原市、神石高原町、大崎上島町など、まさ土が分布する地域にお住まいの方は、豪雨時に特別な警戒が必要です。土砂災害警戒区域に指定されている場所は、県内に非常に多く存在します。

崖の近く、沢沿い、急傾斜地にお住まいの方は、大雨が続いた時、山の様子を見つめ直してください。小石が落ちてくる、水が濁る、地鳴りがする。これらは土砂災害の前兆です。自治体の避難情報を待たずに、明るいうちに避難する行動を大切にしてください。

💡 土砂災害ハザードマップは「わがまちハザードマップ」で確認できます。


🏠 地震リスク:南海トラフの影響

南海トラフ巨大地震が発生した場合、広島県では最大震度6強の揺れが想定されています。広島市、呉市、大竹市、東広島市、廿日市市、海田町、江田島市、大崎上島町など瀬戸内海沿岸部で大きな揺れが予測されています。

震度6強の揺れとは、立っていることが困難で、固定していない家具は倒れる揺れです。耐震性の低い建物は倒壊する可能性があります。地震により地盤が緩めば、まさ土地質の地域では、その後の降雨で土砂災害が誘発されるリスクも高まります。

南海トラフ巨大地震は、30年以内に70-80%の確率で発生すると予測されています。これは、明日来てもおかしくない確率です。

家具は固定していますか?耐震診断は受けましたか?非常持ち出し袋は玄関に置いていますか?地震への備えを、日々の生活の中に組み込んでいくことを心がけてください。


🌊 津波・高潮リスク:瀬戸内海の脅威

南海トラフ巨大地震が発生した場合、広島県瀬戸内海沿岸部では最大2-3mの津波が想定されています。広島市、呉市、福山市、尾道市、大竹市、廿日市市、江田島市、海田町、大崎上島町など沿岸部の市町で津波のリスクがあります。

津波の到達時間は、地震発生から1時間から2時間程度と予測されています。揺れを感じたら、沿岸部にいる方は速やかに高台へ避難する行動を大切にしてください。

また、台風接近時には、高潮による浸水のリスクがあります。2018年の西日本豪雨では、呉市の一部地域で高潮による被害も発生しました。満潮の時刻と台風の接近が重なると、特に危険です。気象庁の高潮警報への意識を、常に持ち続けてください。


🌧️ 豪雨・河川氾濫リスク:太田川と芦田川の脅威

太田川は、広島市を流れる広島県最大の河川です。豪雨時には氾濫のリスクがあります。芦田川は、福山市、府中市を流れます。沼田川は三原市を、江の川は三次市、庄原市、安芸高田市を流れます。

2018年の西日本豪雨では、府中町の榎川が氾濫し、甚大な被害が発生しました。これらの河川流域にお住まいの方は、豪雨時に河川氾濫のリスクを心に留めておいてください。

大雨が続いた時、川の水位が上がり始めた時、早めの避難を大切にしてください。警戒レベル3(高齢者等避難)が出る前に、自主避難を始める判断を重ねていきましょう。

ハザードマップで自宅の浸水想定深を確認してください。1階が水没する可能性がありますか?避難場所と避難ルートを、日頃から意識してみてください。


広島県の災害特性|なぜリスクが高いのか?

広島県が複合的な災害リスクを抱える理由は、4つの要因が重なっているからです。

まず、「まさ土」という特殊な地質。花崗岩が風化してできたこの土壌は、水を含むと非常に崩れやすい性質を持っています。2014年の広島土砂災害、2018年の西日本豪雨は、いずれもこの地質的な脆弱性が被害を拡大させました。

次に、市街地の背後に急峻な山が迫るという地形的特性。広島市をはじめ、県内の多くの都市が、山と平地の境界に位置しています。豪雨時には、住宅地のすぐ裏で土砂災害が発生するリスクがあります。

さらに、南海トラフ巨大地震による津波のリスク。瀬戸内海沿岸部では、最大2-3mの津波が想定されています。

最後に、複雑な瀬戸内海の海岸線による高潮のリスク。台風接近時には、沿岸部で高潮による浸水被害が発生する可能性があります。

この4つの要素が重なり、広島県は「土砂災害・地震・津波・高潮」の複合リスクを抱える地域なのです。


📱 公式情報を今すぐ確認しよう

災害から命を守るには、正確な情報を素早く入手することが欠かせません。以下の公式サービスを役立ててください。

広島県防災Web では、避難情報、避難所の開設状況、気象警報、各市町村のハザードマップなどを提供しています。地震や豪雨、土砂災害に関する情報や、災害発生時の行動指針も掲載されています。

広島県防災情報メール は、広島県の防災情報メール配信サービスです。地震情報、気象警報、避難情報、土砂災害情報などをメールで受信できます。登録は無料です。

各市町村のハザードマップ も必ず確認してください。「広島市 ハザードマップ」「坂町 ハザードマップ」などで検索すれば、詳細な土砂災害警戒区域や洪水浸水想定区域、津波浸水想定区域、避難場所を確認できます。

公式の防災情報はこちらからすぐ確認👇
※アプリは家族全員・実家・離れて暮らす家族にも共有しておくと安心です。

わがまちハザードマップ(国土交通省) は、住所を入力するだけで、津波、洪水、土砂のリスクを確認できる全国統一システムです。広島県のすべての市町村に対応しています。

🧭 お住まいの地域のハザードマップをチェック

「わがまちハザードマップ」で、まず自宅の危険度を確認しましょう。
👇1分ですぐ判定できます。

▶ わがまちハザードマップを開く

※都道府県 → 市区町村を選択して、最新のハザードマップを確認できます。

これらを日頃から確認し、家族全員がアクセスできるようにしておくことを大切にしてください。


過去25年の主要災害|教訓を未来に活かす

2018年 西日本豪雨|広島県で100名以上犠牲

2018年7月、西日本豪雨。記録的な豪雨が広島県を襲いました。県内各地で土砂崩れと河川氾濫が同時多発し、坂町、呉市、三原市、府中町など広範囲で甚大な被害が発生しました。広島県だけで100名以上が犠牲になりました。

この豪雨は、「まさ土地質の脅威は繰り返される」という事実を県民に突きつけました。土砂災害警戒区域にお住まいの方は、大雨が続いた時、山の様子を見つめ直し、早期避難の判断を怠らないでください。


2014年 広島土砂災害|74名犠牲

2014年8月20日未明、広島市安佐南区・安佐北区。記録的な豪雨により、同時多発的に土石流が発生しました。住宅地の裏山が崩れ、就寝中の住民を襲いました。74名が犠牲になりました。

この災害は、「まさ土」という地質的脆弱性を全国に知らしめました。急な斜面が住宅地のすぐ背後に迫る場所にお住まいの方は、この教訓を心に留めておいてください。


今日からできる備え|命を守る3つのアクション

1. ハザードマップで自宅の危険度を確認する(5分)

「わがまちハザードマップ」または「お住まいの市町村名 ハザードマップ」で検索してください。土砂災害警戒区域、洪水浸水想定区域、津波浸水想定区域。この3つを確認することを大切にしてください。

自宅がまさ土地質の地域、または急傾斜地の近くにある場合は、土砂災害警戒区域を確認してください。避難場所と避難ルートを、日頃から意識してみてください。


2. 避難場所までの時間を測る(30分)

実際に歩いて避難場所まで行ってみてください。スマホで時間を計測し、実際のルートを確認します。夜間、雨天時も想定してください。高齢者や子供のペースで歩いた場合、何分かかりますか?

土砂災害の場合、前兆から崩壊までの時間が非常に短いことがあります。自治体の避難情報を待たずに、早めの避難行動を重ねていきましょう。


3. 家族で避難ルールを決める(10分)

「地震が来たらどこに集合するか」「大雨で土砂災害の危険がある時はどうするか」「大雨で川が氾濫しそうな時はどうするか」。具体的な場所と行動を決めておいてください。連絡手段も確認しておきましょう。災害用伝言ダイヤル171の使い方を、家族全員が知っていますか?

非常持ち出し袋は玄関に置いていますか?中身は確認しましたか?家具は固定していますか?7日分以上の備蓄はありますか?備えを、日常の一部にしていくことを心がけてください。


まとめ|広島県民が今すぐやるべきこと

広島県は、土砂災害、地震、津波、高潮の複合リスクを抱える地域です。2014年の広島土砂災害では、74名が犠牲になりました。2018年の西日本豪雨では、100名以上が犠牲になりました。

これらは、決して過去の話ではありません。次の豪雨は、明日来るかもしれません。

「まさ土」という広島県特有の地質は、今も変わらず存在しています。市街地の背後に迫る急峻な山、そこに広がる土砂災害警戒区域。南海トラフ巨大地震が発生すれば、県全域で震度6強の揺れが想定されています。瀬戸内海沿岸部では、津波や高潮のリスクがあります。

最低限の備蓄量

  • 水:7日分以上
  • 食料:7日分以上
  • 医薬品:普段より多めのストック

今週やること

  • ハザードマップで自宅のリスクを確認
  • 土砂災害警戒区域の確認
  • 非常持ち出し袋の確認
  • 家族で避難ルールを確認
  • 7日分以上の備蓄を確認
  • 家具の固定

備えに関する具体的なリストと、家族構成別の必要量については、以下の記事で詳しく解説しています。

📦 防災の全体像をまとめて確認したい方へ

各都道府県記事では地域特有のリスクを解説していますが、 まずは「最低限そろえるべき防災用品」を一覧で把握しておくことも重要です。

▶ 防災グッズ12点チェックリストを見る

2014年、2018年の教訓を、決して忘れないでください。今日から一つずつ、行動に移してください。それが、あなたと大切な人の命を守る第一歩です。


よくある質問(FAQ)

Q1. 広島県で最も危険な災害は?

土砂災害です。2014年の広島土砂災害では74名、2018年の西日本豪雨では県内で100名以上が犠牲になりました。「まさ土」という崩れやすい土壌が広範囲に分布しており、市街地の背後に迫る急峻な山との組み合わせが、リスクを高めています。

Q2. 「まさ土」とは何ですか?なぜ危険なのですか?

花崗岩が長い年月をかけて風化してできた土壌です。水を含むと粘着力を失い、非常に崩れやすくなる性質を持っています。広島県内に広く分布しており、豪雨時の土砂災害リスクを高める要因となっています。

Q3. 2014年の広島土砂災害から学ぶべき教訓は?

最も重要な教訓は、「住宅地のすぐ背後にある山も油断できない」ことです。就寝中に土石流が発生し、多くの方が逃げる間もなく犠牲になりました。土砂災害警戒区域にお住まいの方は、大雨が続いたら早めの避難を心がけてください。

Q4. 太田川、芦田川沿いに住んでいます。洪水・氾濫発生時、まず何を確認すべき?

自治体からの「警戒レベル情報」を確認してください。高齢者など避難に時間がかかる人はレベル3、全員避難対象はレベル4が目安です。あらかじめハザードマップで自宅が浸水想定区域か確認し、該当する場合は事前に避難ルートと持ち出し品を準備しておいてください。

Q5. 南海トラフ巨大地震が発生した場合、広島県はどのくらいの被害が想定されますか?

県全域で最大震度6強の揺れが想定されています。瀬戸内海沿岸部では、最大2-3mの津波が想定されています。地震により地盤が緩めば、まさ土地質の地域では、その後の降雨で土砂災害が誘発されるリスクも高まります。

Q6. 土砂災害の前兆にはどのようなものがありますか?

小石がパラパラと落ちてくる、川や側溝の水が急に濁る、地鳴りがする、斜面から水が噴き出す、といった現象が挙げられます。これらに気づいたら、自治体の避難情報を待たずに、すぐに安全な場所へ避難する行動を大切にしてください。


広島県の災害・防災について、情報やご意見をお聞かせください。サイト自体も、さらに充実したものにいたします。

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